生命の手記
茨城県 岡崎和江

 21世紀の社会をリードする大人になった皆さん、成人式おめでとう!!
 仕事や結婚のことなどと、将来への不安はいっぱいあるけど、困難や悲しみに負けないで、歩んでいってください。
 成人式に出たくても、最大の人権侵害をおかされ命を閉ざされてしまい、遥か彼方から成人式を見ている友もいます。
 そして、きょうはそんな彼の20回目の誕生日です。遺品の靴
 きっと「ヨォ!!」と笑いながら君たちと、どんなにか再会したかったでしょう。
 どうかこれからは責任ある大人として真実から学ぶ姿勢も忘れないで下さい。傷つけていい命もなければ、傷つけられていい命も無いのですから…。
 そして、お互いの人権、命を尊び大切にして下さい。
 1998.10.8
 2時間目の「君たちはすばらしい力で生まれてきた」という道徳の授業での感想文です。
 ―ビデオはちょっと気持ち悪かった、でもけっこう感動的だった。両親にとっては僕の誕生はこのうえないよろこびだとおもう。
 自分の命を大切に生きていきたいです。
 哲・14歳―
 友は最後の日に最後の行に、大きな字でこう書き残しました。
 真実を求めて、いまも…
 5年前に牛久一中でおきた「岡崎哲君事件」、少年審判では哲君の死因は心臓病死とされましたが、民事裁判で死因がくつがえり、右下腹部を強打されての暴行死であったと認定されました。牛久市という私達の地域で起きた少年事件です。
 憲法に保障されている「公正な裁判を受ける権利」を求めて最高裁判所への嘆願署名は、短期間にもかかわらず約10000筆(1月9日現在)となりました。まだ各地から署名が寄せられています。
 全国規模で正義が見守られている事件でもある事が再確認されました。

◇        ◇        ◇

 この文章は今年の茨城県牛久市の成人式会場で、岡崎哲さんの母・和江さんが新成人に配ったものです。



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