生命の手記
兵庫県 高松由美子

 事件から6年半の昨年9月1日、七回忌を無事終えました。
 なぜか、お墓に行くのがとても辛く、あんなに行っていたお墓なのに・・・、時が経てば・・・と言うが解決はしてくれませんでした。
遺品の靴  願いは一つ、事件前に戻りたい、弟たちの面倒をよく見る頼れる兄、楽しかった「だんご三兄弟」のような生活に戻してほしい。「返して欲しい、戻りたい」一生背負って心の中で思っている母親です。
 同級生を含む10人に集団で殺されたうえに、現在も加害者と被害者が同じ地域で生活をしている。加害者は青年になり、結婚し、子どもを持ち親になっている。再犯、再々犯、こんな加害者を横目に見ながら、被害者は将来や夢も何もかも奪われて、いまだ悲しみと憎しみが心の中で渦を巻いています。
 聡至の年齢を数えても、やはり15歳の高校生の姿でしかなく、22歳の青年の姿は想像できません。
 「事実を知りたい、少年の親にも責任はあるだろう」と民事裁判を起こしました。神戸地裁姫路支部は、「事件まで予見できなかった」として「親の責任はない」(昨年3月)と退けました。
 しかし、この判決を不服として控訴。1年後の3月18日、大阪高裁の控訴審判決で全面勝訴しました。
 「親の監督責任を認める」「身を挺して阻止するべき」「事件予見できた」。判決文にはこう書かれていました。
 法的な区切りがついて、親としてやるだけの事をして「よかったよ」と報告をしました。私たちは、息子の残した宿題の半分がやっと7年をかけ、できたと感じています。 残した宿題の半分は、司法、社会へのメッセージ。息子と共に、人生の違った形で「生命のメッセージ展」という友だちと共に歩んで行こうと、残りの宿題の答えを求めて進んでいます。
 多くの出会いの中、息子の証しを刻み、息子の死を無駄にせず、2度とこんな事件が起こらないことを願い、何が必要か、ゆっくりと一歩ずつ、メッセンジャーたちと共に歩んで行きたいのです。



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