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四戸祐人君
作文を朗読する四戸祐人君。急にお願いしたのに、しっかりとつとめてくれた。

・命は一つ

野原小学校 五年 四戸祐人

 平成十二年六月九日金曜日、雨でした。いつものように学校から帰ると、すぐおばあちゃんが来ました。

 おばあちゃんの様子がいつもとちがっていました。僕の顔を見て、今にも泣きだしそうでした。

 それから電話がよくかかってくるようになり、親せきの人や近所の人が次々に来て、だんだんあわただしくなってきました。  しかし、夜になっても、お母さんは帰ってきませんでした。そのうち周りの人たちが、「純。」「純。」って言っているのが聞こえてきました。純というのは、僕の二番目のお兄ちゃんの名前です。純ちゃんが骨でも折ったのかと心配になってきました。

 次の日の朝、僕が起きるとお母さんがいました。お母さんは、

 「祐ちゃん、悲しい話しなんだけど、純ちゃんね、交通事故で亡くなっっちゃったの。」

と泣き声で言いました。お母さんの目から涙がぼろぼろこぼれていました。僕は涙がどっと流れてきました。信じられなくて、何回も、

 「絶対うそだ。絶対うそだ。」

 とつぶやきました。

 その夜、純ちゃんが帰ってきました。車が止まって、木のかんおけが家に運ばれてきました。そして、北向きに置かれました。ふたを開けると、今にも動きそうな純ちゃんがいました。みんなの泣く声がわぁっと大きくなりました。一番上のお兄ちゃんが赤ちゃんみたいに泣きました。僕は、お兄ちゃんが泣くのを初めて見ました。

 しばらくして、僕は純ちゃんの顔をなでるようにさわりました。冷たかった。かたかった。人間って死んだらこうなるのかなと思いました。純ちゃんは顔中怪我をして、頭には包帯を巻いていました。

 次の日、純ちゃんのおそう式がありました。かんおけの中にマンガや、お菓子や、花や、サッカーボールを半分にしたものを入れました。僕は純ちゃんに、

 「じゃあね。純ちゃん。生まれ変わるときも、純ちゃんはオイラの兄だよ。」

 とわかれの言葉を告げました。焼く所に入れて、お兄ちゃんがボタンを押しました。

 二、三時間してから行くと、純ちゃんは、骨になっていました。足の骨が一番太かったです。純ちゃんは小学生の時からずっとサッカーをしていました。埼玉の方の大学に行って、レギュラーで試合にも出ていたそうです。サッカーが上手で、かっこよかったです。

 純ちゃんは、ビックリマンシールも集めていました。僕と交かんもしていました。二百枚ぐらいあるシールは、今、僕が持っています。思い出のいっぱいつまった僕の宝物です。

 純ちゃんはもう帰ってきません。さびしいです。今でも本当なのかなって思います。命を失ったら全てが終わりです。

 命は一つです。何よりも大事だと思います。


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