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>>>>>>>> 生命のメッセージ展 in 三重 <<<<<<<<

スピーチの紹介
開催中に、高校生のみなさんがお話ししてくれた、スピーチの内容を掲載します。

1) 桑名高校 二年 M.Sさん
 生命のメッセージ展に出会い、私は本当にたくさんの事を学び、色々な事を感じる事ができました。
 昨年九月に、文化祭の展示で飲酒運転について取り上げる事になった私達に、大崎先生が生命のメッセージ展の新聞記事を見せてくれたのが、私達と生命のメッセージ展との出会いでした。
 しかし、新聞記事を読むだけでは内容をはっきりつかむ事ができず、メッセージ展をする事に決まっても、あまり実感がわきませんでした。それでも、本を読んだり、鷲見さんに学校に来ていただき実際に会って話を聞いたりする中で、文化祭の賑やかな場所でこんなに大切な事をしてもいいのだろうかとか、私達にこんな事が出来るのだろうかなどの不安は沢山あったけど、これを成功させて、多くの人に生命の大切さを伝えたいと思うようになりました。けれど、実際に活動を始めた当初は、私達九人の気持ちもバラバラで、何をして良いかもわからず全然スムーズに進める事ができませんでした。しかし、鷲見さんや大崎先生など沢山の方々のおかげで、文化祭当日は多くの人が訪れてくれ、成功する事ができました。そして、命の大切さを改めて実感しました。
 思い起こせば、文化祭前日の準備の時に、オブジェを初めて目にした時の悲しくて悔しくてどうにもできなかった気持ちは、今でも忘れる事ができません。どうして何の理由もなくこんなに多くの人が亡くなられなければならないのか。どうして被害にあわれた方の遺族だけがこんなにも悲しみ、ずっと苦しまなければならないのか。世の中の現実を目の当たりにし、とてもショックを受けました。しかし、実際に鷲見さん達が生命のメッセージ展でとても頑張られている姿を見たり、亡くなられた息子さんの話をまだ全然知らなかった初対面の私達にお話してくれた事を考えたりしている間に、私もこんなに強い人になりたいと思うようになりました。
 私は、今まで自分が傷つく事が怖くて、自分がつらいことや嫌な事から逃げてばかりで、自分自身に全然向き合っていなかった事に気付きました。そして、自分が家族だけでなく友達や学校の先生などとても多くの人に支えられている事にも改めて気付きました。
 生命のメッセージ展は、こんな風に私に自分を見直す機会も与えてくれました。生命のメッセージ展で自分を変える一歩を見つけられたような気がします。本当に少しずつだと思うけど、沢山の人に感謝して、自分を変えていけたらと思います。
 私に、こんな大切な機会を与えてくれて本当にありがとうございます。そして、生命のメッセージ展からたくさんの人が色々な事を学んだり、色々な影響を受けたりすると思うので、これからもこの活動を続けていって下さい。本当にありがとうございました。

2) 桑名高校 二年 O.Kさん
 こんにちは、本日はこのような素晴らしい場にお招きいただき有り難うございます。
 私達桑名高校の生徒は、去年の夏の文化祭で、今回の「生命のメッセージ展」の百二十一体のオブジェのうちの八体をお借りして、「ミニ生命のメッセージ展」という展示をさせていただきました。
 しかし、私達は初めこの展示を進行していくことにためらいを感じました。というのも、桑名高校の文化祭というのは、お祭り気分が強いイベントなので、果たしてそのような状況の中でメッセージをきちんと伝えることができるのだろうか、という思いがあったからです。
 しかし、遺族の方々の話を聴かせていただいた時に、亡くなった方々に起こったことは決して自分達にも起こり得ないことではないということを実感しました。そのため、私達はそのメッセージを一人でも多くの人に伝える手助けをしたいと思いました。そうして、決して百パーセントではなかったものの、メンバーのさまざまな工夫のおかげで、成功と呼べるほどの展示にすることが出来たと思っています。
 この桑名高校の文化祭の展示を通じて、私達は多くの事を学ぶことが出来ました。思いやり、友情、愛などそのどれもが、人が生きていく上で大切なことでした。そして、その全ての事はある一つのものに通じていることに気付きました。それは「心」です。
 心は人にとって無くてはならないものです。心があるから、人は怒ったり、悲しんだり、笑ったりできるのです。もし、心が備わっていなかったとしたら、どんな事が起こったとしても、ただその時を機械の様に過ごしていくだけになっていたでしょう。
 しかし、今の社会、あるいは世界全体に言えることかもしれませんが、現代に生きる人々からその大切な心が欠けてきているのも、また事実かもしれません。イラク戦争、北朝鮮問題、その他日本国内での様々な事件から考えてみても、それは明らかです。では、この様な心の欠けつつある現代を生きる私達には、一体何が出来るのでしょうか。
 「優しい心が一番大切だよ」
 この言葉は、いじめによる苦痛によって、死へと追いつめられてしまった小森香澄さんという女の子のものです。彼女はとても優しい子で、将来の夢はサイパンでスキューバダイビングをすることだったそうです。
 彼女には、夢も希望もありました。それ故に、彼女がいじめを受ける日々の中で見出したこの「優しい心が一番大切だよ。」という言葉は、あまりに哀しく、そしてあまりに優しいものでした。
 一体、人権とはどういったものなのでしょうか。人が生きる意味とはどこにあるのでしょうか。人にとって心とは何なのでしょうか。彼女のその言葉は私達に多くの事を語りかけてきました。
 ですから、私達はその語りかけに、一般的な状況にのみ対応した、一つだけの答えを出すのではなく、人、一人一人がその時々の状況や相手の気持ちに応じて、誠意をもってそのことについて考えていかなければならないと思います。
 そして、人がやっているから自分も流されてやるのではなく、勇気を持ってまず自分から一歩足を踏み出して、身近な所から、人権の意味、人が生きる意味、心の意味、そういった様々な問題と向き合って考えていかなければならないと思います。この先もこの生命のメッセージ展が日本中に、そしていずれは世界中に広がる事を願っています。

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